MIYAGI

INTERVIEW

先輩移住者インタビュー

掲載日:2015年7月24日
更新日:2024年2月14日

石巻市

網地島で夢の種蒔き/Mickelson Rickさん

  • 島暮らし

Mickelson Rickさん

移住の4日前に起こった震災。後戻りはしない、勇気の決断

宮城県網地島

Rickさんは、2004年にアメリカから英語教師として日本にやって来て、岩手県出身の美智枝さんと結婚しました。2007年、美しさに魅了された網地島で、夫婦で一夏、ペンションで住み込みのお手伝いをしました。その後、アメリカで数年暮らしましたが、忘れられない島に移住することを決めました。

2011年、いよいよ網地島に移ろうという日の4日前に、震災が起こりました。恐れ、怒り、悲しみ・・アメリカへ引き返すことも考えました。でも、そんな時だからこそRickさんにはチャレンジする勇気と希望の気持ちが湧いてきました。幸い島民全員がケガもなく無事に助かりました。がれきを撤去するトラック運転手として復興に携わる中で島の人々と語り合い、妻の美智枝さんは、島で唯一の「網小医院」で看護師として島民と触れ合い、皆を家族のように感じるようになりました。

誰もが安心して暮らせる場としての網地島の真の復興の力になりたい、と願うようになり、そのための知恵と実践する力をつけようと「エコビレッジ・デザイン」「パーマカルチャー(建築、エネルギー、農、庭づくり、コミュニティづくりなど持続可能な生活づくり)」を学びました。「いまだに落ち込む日もあるけれど・・」とRickさんは語りますが、ゆっくり夢に向かって種を蒔いています。

網地島に芽を出した「エコビレッジ」と「シェアハウス」

Rickさんは網地島の公園をプランニングから始めました。雑草を刈り、砂利や木材チップを敷き、フード・フォレスト(実のなる樹を植える)、花や芝生を植えたり、子供からお年寄りが憩える場を作っている最中です。Rickさんは「私は『shibahu』という日本語が大好きになりました。」と言います。それは芝生が「緑に覆われた地」という意味だからです。

さらに、Rickさんは夫婦でエコビレッジの拠点となる、シェアハウスを準備しています。シェアハウスでは自然と繋がった暮らしをしたい、分かち合いたいと考える人が集い、土に触れて農の楽しみを知り、料理や創作活動、ヨガをしたり・・平和で持続可能な暮らしを考えます。また、網地島の情報発信拠点を目指しています。「網地島が気に入ってもらえたら、いずれ移住して仲間になってほしいですね」とRickさん。島の超高齢化を支えるために、若い力は欠かせないからです。

Rickさんは「和紙あかり」のワークショップをします。和紙あかりはツルに塗料を塗り曲線的なランプフレームを作り、好きな色の和紙を選んで貼っていきます。毎回、童心に帰ったように夢中に、無心になって作るそうです。「世界にたったひとつのランプが出来上がり、灯りを灯すと心もぽっと明るくなります。ワークショップでぜひ、手作業の楽しみを味わっていただきたいです」とRickさん。

夢の花を咲かせたい

網地島で定住したrickさん

「これからも美しい海と緑いっぱいの自然環境に恵まれた宝の島、網地島で地域の仲間といっしょに、地元の資源を活かし、菜園や田んぼを作ったり、問題意識・知識・物・人力等を共有しながら新しい社会と島作りをしていきたいです。人々が安心して暮らせる場を網地島から発信していきたい。また、持続可能な社会を築こうとする皆の道標になれたらと思うのです。夢の種は希望です。網地島で希望の花を咲かせるために活動を広げていきたいです」Rickさんと美智枝さんの未来への願いを込めた種は今日も、すくすく成長し続けています。

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