MIYAGI

INTERVIEW

先輩移住者インタビュー

掲載日:2020年3月16日
更新日:2023年11月27日

栗原市

自分で見つけた田舎暮らしの魅力を発信する /三浦貴生さん、真理さん

  • 二地域拠住
  • 子育て

三浦貴生さん、真理さん

田舎暮らしこそクリエイティブ。移住者の目線で魅力を発信

東京で出会い、結婚した札幌市出身の三浦貴生さんと栗原市出身の真理さん。子どもが生まれ子育てを始めてみると、便利ながらストレスの多い都会の生活は、自分たちの求めるライフスタイルとズレがあると気が付きました。そこで選んだのが奥様の真理さんの実家、栗原市金成への移住。現在2人(もうすぐ3人)のお子さんの子育てをしながら、田舎暮らしを楽しむお二人にお話を伺いました。

満員電車は人生の無駄。東京の飽和状態から脱出したい

「東京で子育てしてみて、無理して生活していると思うことが多かったんです」と移住のきっかけを話す貴生さん。以前住んでいた埼玉県戸田市では保育園は待機児童でいっぱい。風邪を引いたときなどに頼める人が近くにいない、もっと家族を増やしたいけどここでは無理だと感じました。とにかく住む環境を変え、仕事はそれから考えようと、農家である妻の実家の栗原市に移住したのが3年ほど前。「移住を決め、仕事を辞めたら2人目ができた」と、そのタイミングに驚いたそうです。

「もともと都会より農的な暮らしのほうが好きで、大学卒業後にワーキングホリデーで訪れたニュージーランドでは農作業を手伝いながら暮らしていたんです。子育ての件だけでなく、当時、毎日往復1時間の満員電車での通勤にストレスを感じていたことも理由のひとつ。「通勤を人生の時間に換算するとかなりの時間、我慢しなくてはいけない苦痛な時間になることが無駄に思えた。自分はいち早くその状態から抜けようと思ったんです」。

貴生さんはニュージーランドから帰国し、英語を使って仕事をしようと東京で外国人相手のゲストハウス運営の会社に勤務。真理さんと結婚して移住を決めた当時は、主に製薬企業を顧客に持つ市場調査会社のマーケティングアシスタントとして働いていました。傍らで「細密画」の絵描きとしても、アパレルメーカーにデザイン画を提供。これは現在も続ける仕事のひとつです。また、貴生さん自身が栗原市で暮らし始め、都会にはない自然の中で感じたことなどを、SNS等を通じて発信しています。

インド旅行の経験を生かせる!? 栗原産スパイスで特産品を

真理さんは、高校時代まで栗原市で育ち、就職で東京へ。看護師やスパイスを扱う店に勤務しました。結婚前はインドなどの海外旅行にふらりと数カ月、宿も帰りの飛行機のチケットも取らずに旅立つアクティブな女性。結婚して育児をしながら、ママ友とのランチや、ヨガやピラティスの教室に通うなど都会の生活を楽しんでいました。一方スパイスや野菜を自分で育て自給自足的な生活をしたいという思いがありましたが、首都圏の市民農園は高くて遠く、叶いませんでした。そんなとき、「実家なら畑がありすぐ理想のライフスタイルができる」と思ったそうです。

スパイスの個性的な形を生かしてアクセサリーを作るスパイスアーティストでもある真理さんは、ターメリック(ウコン)やコリアンダー、唐辛子、フェンネル、クミンシードなどを育てています。収穫したものはアクセサリーのほか、料理や防虫剤などを作ってSNS等で紹介。

本来暖かい気候でとれる品種なので、栽培も実験段階ですが、栗原産のスパイスができたらおもしろいと真理さん。「そのスパイスで特産品になるようなものができればとも思っています。例えば今、生産の北限が仙台と言われるウコンを育てていますが県北の栗原市でも栽培可能だと分かりました。また、ウコンは食品としてだけでなく、よく訪れていたインドでは「ウコン染」の染料として利用されているんです。これまでの経験を生かし、ここでできる新しい可能性を探っていきたい」

自分で楽しみを作れる人が田舎暮らしに向いている

2人とも環境に適応するのは早い方で、楽しみながらそこでできることを見つけられるタイプ。貴生さんは、納屋にボルダリングウォールを作ったり、メダカを飼ってみたり、木や木の実の名前を調べてSNS等で紹介したりと、田舎ならではの楽しみを見つけるのが得意だそう。今、室内で育てているアフリカやマダガスカル原産のコーデックス(塊根植物)は、首都圏に住む若い男性たちを中心に人気が出てきている植物。貴生さんは、種からうまく育てられるようになったらハウスを建てて大規模に栽培してみようと考えています。

「都会よりも情報や出会いが少ないから、自分から積極的に取りに行かないといけない。でもこちらだからできることがいっぱいあるんです」真理さんから見ても、貴生さんは自分で考えて自分で仕事や楽しみを作るのが上手く、今の生活や働き方が向いていると感じているそう。貴生さん自身、「昔は毎日仕事が終わって飲むビールが欠かせないと思っていたのに、ストレスがないせいか、いらなくなった。コーヒーを飲んだり、子どもと遊びながら干し柿を食べたりするだけで満たされているなぁと思えるんです」と話します。

新しいライフスタイルで、地方移住の可能性を探る

2人は移住定住の取り組みについて、「田舎暮らしをしたい人はたくさんいるけど、自然豊かな田舎は日本には沢山あるので、何もない良さや自然は特別な売りにならないのでは。ここに来たいと思う何かを具体的に考えてPRしないと」と提案します。基幹産業である農業の担い手だけでなく、移住者が新しい仕事を創り出す可能性を広げた方が、多様な人が入って新しい価値が生まれるのではないか。今後、リモートワークやフリーランスの働き方が増えたときに、田舎と都会の二拠点で仕事をしたいという需要は高いはず。週末だけ田舎暮らしを楽しむなどのライフスタイルを提案すれば、そこに集まる人たちがこれまでなかった何かを生みだしていくかもしれない…。東北新幹線の駅があり、東京や仙台と行き来しやすい栗原市はそうした可能性があるのではと話します。

また、行政の移住担当窓口は、その土地に知り合いがいない、縁もゆかりもない人が移住を希望する際に最初に出会う地元の人。「栗原市の移住定住戦略室の方々は、親身な対応やフットワークの軽さ、おもしろいことを仕掛けていこうという楽しい雰囲気がいいですね」と人柄や対応が町の印象になる重要さを話します。今の生活への閉塞感や、将来の理想として移住したい気持ちが芽生えても、住む環境を変えるのは勇気がいることかもしれません。でも「何か変えたいと思ったとき、考え過ぎるとリスクの方に引っ張られて動けなくなる。アクションを起こさないと何も変わらないと思います」と真理さん。理想のライフスタイルを目指し、軽やかに環境を変えた2人。5月には「ここに住んだからこそ、もう一人迎えたくなった」という、3人目の家族が誕生します。

栗原の暮らしが気になったら二人のリアルなライフスタイルを覗いてみてください。
貴生さん(Instagram):https://www.instagram.com/noahsartgallery/
真理さん(Instagram):https://www.instagram.com/miura_mari_spice/

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