MIYAGI

INTERVIEW

先輩移住者インタビュー

掲載日:2021年8月6日
更新日:2023年2月21日

東松島市

空も海も青が魅力的なまち/石垣武さん

  • UIJターン

石垣武さん

宮城県沿岸地域の中部に位置する東松島市で、市民活動の交流拠点施設「蔵しっくパーク」の運営などを行う「NPO法人東松島まちづくり応援団」の理事として働きながら、小学校コミュニティ・スクールの運営委員も務める石垣さん。東松島市出身でしたが、親の転勤により居所を点々とする子供時代を過ごしました。宇都宮の大学を卒業後はそのまま栃木県のNPO支援センターへの就職を経て、東日本大震災の約4年後に東松島市へUターン。Uターンとはいっても、石垣さんにとってはほぼ新天地のような状況でしたが、震災をきっかけに自分のルーツがここにあることを再認識。東松島で生活していく人々を支援していくために、自らが先陣を切ってまちを進化させていこうとする石垣さんにUターン後の仕事や暮らしの様子などを伺いました。

震災で自分のルーツに気づいた

震災をきっかけにUターンすることを決断した石垣さん、当時は栃木県に居住していました。東松島は東日本大震災で大きな被害を受け、暮らしていた祖父や親戚とは突然の別れとなりました。それまでは東松島に大きな愛着はなかったと石垣さんは話します。しかし「新参者の自分でも祖父の名前を出せば、『石垣さんの孫ね。いらっしゃい!』と地元の人にも迎え入れてもらえるんです。改めて東松島は自分のルーツだったんだな。」と先祖代々が生きた地であることを実感。今まで東松島に貢献してきてなかったことへの後悔もあり、石垣さんは戻ってくることを決意しました。

交流が広がったのは、自分で動き出したから

「NPOやボランティアの経験しかなかった自分にできることはあるのか。」と、少し不安を抱きながらも、東松島の復興へ貢献するためにUターン移住をした石垣さん。バルーンアーティストとしての才能を活かし、イベントで実演をする中で出会ったのが、そのイベントを運営していた、現在石垣さんが勤務する「NPO法人東松島まちづくり応援団」でした。この出会いをきっかけに、当時のマネージャーから後継者としての打診があり、現在は理事を務められています。
東松島に遊び仲間・飲み仲間が欲しかった石垣さんは、自ら異業種飲み会を企画。80名近く集まった宴会によって、仕事もプライベートも一気に関係性が広がりました。「同世代で活躍する人との関わりも強くなる中で、若者の力でまちを変えていきたいと強く思うようになった。」と石垣さんは話します。

結婚・子育てを経て、まちづくりへ

「移住してよかったことは結婚したことですね。移住がなかったら出会うことはなかった。」と話す石垣さん。東松島市がバックアップする婚活イベントで奥さんと出会い、今は2児のお父さん。子育て目線での東松島については、「地域の人との距離が近くご近所付き合いもあるのがいいところ。生活面での不安も周囲に相談しやすい。」と言います。
実際にご自身が子育てしていることもあり、東松島のまちづくりに精力的に活動する石垣さん。「小学校コミュニティ・スクールの運営委員や、男女共同参画の審議会委員を務めているので、子育てに関わる会議に呼んでもらえる。これを通して、まちにダイレクトに関われるのが嬉しい。自分の思ったことができている実感がある。」と活動のやりがいを感じているようでした。

東松島の、青の魅力

「航空自衛隊・松島基地がブルーインパルスのホームベースなんですね。ほぼ毎日のようにアクロバットの練習をしていますよ。ハートを描いたりとか。朝起きたら真上を飛んでいる、みたいな。ミリタリーオタクには嬉しいですね。」と笑顔で教えてくれました。実際に、取材後の海辺でブルーインパルスのアクロバット飛行を目撃!
さらに石垣さんが移住して新たに気づいたことは、海のロケーションが多いこと。「戻ってくるまでは東松島に海のイメージがなかったけど、日本三大渓谷の嵯峨渓など遊覧船で回るのも楽しいんですよ。」と東松島で見つけた魅力を教えてくれました。東松島市は空も海も青が魅力的なまちでした。

東松島の子どもたちが、住み続けたくなるまちづくりを

「幸い、今の仕事でできるからこそ、自分の力で住みよいまちに変えて行ければいいな。SDGsの未来都市として東松島を子育てがしやすく、住みやすい、住み続けたいまちにしていきたい。そのためにはまず、自分たち大人が東松島で楽しく子育てできることを見せる必要がある。」東松島市の未来に対するこれからの夢と、石垣さん自身の目標を話してくれました。今まさに父親として、リアルに悩み感じることを東松島市全体の課題と照らし合わせながら解決しようと活動しています。「自分たちが背中を見せて、子供や孫たちにもこの地域に愛着をもって、ライフサイクルを地元でして欲しい。」と熱い思いを語ってくれました。

(2020年度)

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