MIYAGI

INTERVIEW

先輩移住者インタビュー

掲載日:2015年7月22日
更新日:2023年2月21日

石巻市

もとに戻すのではない、新しい地域創りへの挑戦/山元崇央さん

  • 地域づくり・交流

山元崇央さん

「何か関わりたい、でも何ができるだろうか」
そんな思いで石巻へ

就職するのをやめよう・・「ずっと地元の札幌で、親元にいながら大学まで来てしまった。このまま普通に就職するのは・・何か腑に落ちなかったんですよね」そう語るのはピースボート石巻災害ボランティアセンターの山元崇央さん。大学三年の時に就職する選択肢を捨て、大学卒業後、前から憧れのあった外国へ飛び立ちました。オーストラリアでワーキングホリデーを一年、アジア諸国でバックパッカーを半年間。

ピースボートセンター石巻

帰ってきたら就職しよう・・
「そう思っていた矢先、ピースボートのポスターに出会って、乗っちゃったんです。」
と歯を見せながら山元さんは笑っていました。
乗船してみたら面白く、知らない土地や違う考えや価値観を持つ人に出会うことに面白みを感じ、参加者から運営側になりました。やることは寄港先で行われるツアープログラムの企画・コーディネート。観光のツアーだけではなく、地元の人たちと交流できるツアーを考えます。

交流ができるツアーでは、その土地に暮らす人々と出会い、その社会が抱える課題を知り、彩り豊かな文化を体験することを通じて世界各地に友人を作り、自ら考え行動することを促す。お互いに出会うことで受ける刺激をエネルギーに変えて、一緒に何かを生み出すきっかけとなることを目的とした国際交流プログラムのコーディネートをしていました。そんな中東日本大震災が発生。1年のうち10ケ月もの間、海外にいる山元さんは東北のことを気にしながらも中々戻れない状態でした。やっと4日間、日本に行く時間が出来ました。「何か関わりたい、でも何ができるだろうか」そんな思いを抱えながら石巻へ来ました。

移住先の石巻で見つけた、自分に出来ること

宮城県の海

「石巻に来て、色んな人と話しているうちに、自分が出来ることの可能性を感じ始めたんです。」
この時期の石巻は復旧期の終わりごろで、これから復興期に向かうにあたって、何が必要だろうかと山元さんは考えていました。マイナスになってしまったものをもとに戻すのではなく、もとからあったものと外から入ってきたものをどう積み重ねて何を創っていくのかということなのではと感じたといいます。今までピースボートでしてきた「外の人とその土地の人とを繋がりの中から新しいものを創る」ことがここで活かせるかもしれない。長期的に関わるために10年以上働いたピースボートを辞め、2012年6月にピースボート災害ボランティアセンターに入りました。

やっぱり石巻って面白い

ここの土地には旬がある。都会だといつでもなんでも食べられるけれど、ここでは旬が過ぎると一気になくなってしまう。シャコ、ホヤ、牡蠣・・「なくなっちゃった、寂しい!来年楽しみだなあ」そんな暮らし方っていいな、と思ったといいます。「石巻って面白いんですよ!」山元さんはそう力強く言いました。今まで出会ったことのない生き方・面白さを持つ漁師の人たちからは、「コミュニティの強さのある暮らし」や「仕事の向き合い方」を勉強させてもらい、震災を期に各地から来ている様々な生き方をしている人たちに刺激を受けました。そんな多種多様な人たちがいるこの地は、まるで「ピースボートの船旅で出会う海外の地」のように面白さが溢れているといいます。

移住は人のつながりで

山元さんは、ピースボート災害ボランティアセンターで「イマ、ココ プロジェクト。 」を担当しています。イマ、ココ プロジェクト。 では一週間漁村に滞在して、その暮らしを楽しみながら、受け入れ先の仕事のお手伝いをします。
「外の人達」と「地元の人達」が「漁業」を通して交流することで、ボランティアと被災者という関係を乗り越えで個人と個人の繋がりができるような関係作りをコーディネートしています。

山元さんは、こうした一つ一つの積み重ねが移住・定住に繋がるのでは、と話していました。石巻市内、牡鹿半島を車で案内してくれたのですが、会う人会う人が山元さんに声をかけていました。
「おっヤマゲン、元気?」
「最近顔出さないなぁ、もっと来いよ」
その様子を見ていて、山元さんの人柄が出ていると感じました。山元さんはまるで「外からの人達」と「地元の人達」の潤滑油のような存在です。両者の気持ちに寄り添い、石巻という地域をもとに戻すわけではなく、全員での共同作業で一つの新しい地域を創り上げていく、温かく、熱い想いを感じました。「また、来てくださいよ!」そう言ってくれた山元さんに会いにまた石巻に行きたいと思っている自分がいます。

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