IYAGI
INTERVIEW
先輩移住者インタビュー
掲載日:2022年4月21日
更新日:2023年3月9日
利府町
子供たちが戻って来たくなるような「まち」にしたい/須田優佳さん
- 子育て
- 起業・開業
須田優佳さん
宮城県の中央部に位置し、仙台市の北東に隣接する利府町は、大型ショッピング施設や公園・スポーツ施設などが充実し、海・山といった自然も豊かなまちです。
この利府町に移住し、二人のお子さんの子育ての傍ら、ベビーマッサージ教室や子育て講座など、地域に密着した活動に奮闘するのは、【ママとコドモのほっこり親子教室りとるてって】を運営する須田優佳さん。
須田さんが「移住して以来お世話になっている!」という施設【利府町まち・ひと・しごと創造ステーションtsumiki】にお邪魔して移住のきっかけや利府町での暮らしぶりを伺いました。
子供のために
宮城県石巻市ご出身の須田さんは、東日本大震災の翌年に旦那様の転勤で栃木県に移ることになります。
栃木県で暮らした8年間の間に引っ越しが何回かあったという須田さん。「転勤ばかりで、子供を転校させたくない」という想いから、就学を機に宮城県へ戻る決意をしたそうです。
いざ宮城県に戻ると決めても、旦那様の勤務する事業所が何処になるか決まらず、移住先を探していたところ、宮城県の中央部に位置し、様々な場所へのアクセスが良い利府町が目に留まったそうです。
「栃木県では車生活に慣れていたので、利府町も車生活をしやすそうだったことと、自然が多いところが気に入りました」と須田さん。
また「自閉症を抱える長男が、高等部まで通える支援学校があるのが大きかったですね。何より子育てをしやすそうだったので」と利府町を選んだ理由を話してくれました。
お母さん達の助けになりたい
栃木県では、知り合いが誰もいない見知らぬ土地で子育てが始まり、身近に情報もなく、インターネットで情報を検索する日々を過ごしたという須田さん。
そんな不安な状況で出会ったのが”ベビーマッサージの教室”でした。
「ベビーマッサージ教室に行くことで知り合いが増え、子育ても楽しくなった」と自身の不安だった経験と当時を振り返ります。
そのベビーマッサージ教室に通いながら、自身の仕事のことをいろいろと考える様になったそうで、
「子育てをしながらでは、以前のようなブライダル関係の仕事をするのは難しい」と考えた須田さん。続けて”りとるてって”起業のきっかけを教えてくれました。
通っていた”ベビーマッサージ教室”の先生が、講師の育成も行っていたこともあり、「自分が教室で救われたように、子育てに不安を抱えるお母さん達の助けになりたい!」という想いが募ると、さっそく起業を目指して講師としての資格を取得。【ママとコドモのほっこり親子教室りとるてって】を起業します。
2020年に利府町に移住した須田さんは、利府町でも以前のように「子育て教室」の活動をしようとするも、新型コロナウイルス感染症による施設等の閉鎖などにより、思うように活動開始の足掛かりを得ることができませんでした。
そこで以前から知っていた【利府町まち・ひと・しごと創造ステーションtsumiki】へ相談してみることに。
後押ししてもらいました
”tsumiki”を訪れた須田さんを迎えてくれたのはスタッフの板橋芳理さん。
板橋さんと知り合うと、さっそく開催されていた【新・生業塾】に参加します。
塾では、町内で新しい事業をはじめようという参加者だけでなく、講師も利府町に在住する方が多く、それが打ち解けるきかっけになったと須田さんは言います。
同じくスタッフである大宮紗妃さんとも【新・生業塾】を通して知り合います。
「大宮さんには様々なことを寄り添って後押ししていただき、市民活動団体を立ち上げた時や、マルシェをやってみたいとなった時も全部大宮さんに教えていただき、今までの概念になかった事をさせていただきました。」と二人との出会いを教えていただきました。
「お二人とは友達感覚で接してもらって、事務作業などは自宅でも出来るのですが”tsumiki”に来たほうが楽しいので来ています。お二人に会うとなんだか元気になるんです」と嬉しそうに、素敵な笑顔を見せてくれた須田さんでした。
tsumikiスタッフ板橋さんと須田さんの出会い
「須田さんが移住してきて間もない頃『子育ての教室を開きたい』と相談を受けましたが、当時は新型コロナウイルスにより”tsumiki”も臨時休館になっていたため、緊急事態宣言の解除後から【新・生業塾】に参加していただきました」と板橋さん。
「須田さんはやりたいことが明確な方で、何でも話しやすいので何か始めようとする時等には、すぐに顔が浮かびますね(笑)。会うのが楽しみになる存在です。」と嬉しそうに話してくださいました。
tsumikiスタッフ大宮さんと須田さんの出会い
「私はイベント担当なのですが、須田さんのやりたいことを応援したくて、イベントなどにお誘いして一緒に参加していました。」と大宮さん。須田さんとはご近所同士で、子育てなどの相談をしているうちに仲良くなったそうです。 「須田さんは、”tsumiki”のイベントにも参加してもらっていて、カフェなどでお会いしても、いつも講座の準備をされていますね。とてもパワフルな方なので、自分も頑張ろうという気持ちになります!逆にお世話になっていますよ」という大宮さんは、コロナ禍の中での出会いで、逆にお互いを知る時間が増えたといいます。
「利府町まち・ひと・しごと創造ステーションtsumiki(ツミキ)」について
tsumikiは、利府町から委託を受けて、一般社団法人 Granny Rideto(グラニー・リデト)が運営している施設。積み木で遊ぶように使い方は自由です。利用者の方と一緒に積み上げてスタッフが一緒に頑張り、走っていく場所というコンセプトを持った施設です。
起業創業支援を行い、起業だけではなく『ボランティア活動をしたい』『趣味を活かしたい』などのニーズに応え幅広くサポートしています。
現在6人の様々な得意分野を持つスタッフが、特技を活かして相談を受けています。利府町にありますが、塩竈市や多賀城市とも繋がりがあり、町内外どなたでも利用できます。
「利府町に来た時には”tsumiki”に来ると面白い事が生まれるかもしれませんよ(笑)」
とスタッフのお二人からPRしていただきました。
今の生活が合っている
休日に様々な場所に出かけている須田さん。
「普段は長男に手を掛け、土曜日は次男と公園や大型商業施設などに遊びに行ったり、一緒に過ごす様にしています」と、二人のお子さんとの一緒の時間を何よりも大切にしていることが伝わってきます。
また、ベビーマッサージ教室などの仕事も今の生活に合っているという須田さん。
「利府町に移住してきても、すんなりと今までの仕事を再開出来たことや、自閉症を持つ子供の療育に付き添いながら仕事が出来ているのが嬉しいですね」とこれまでを振り返ります。
また「講座を受けに来た人たちとは、講師と生徒という関係だけでなく、ママ友としての知り合いが増えました!」と今のライフワークと暮らしの充実ぶりがうかがえます。
フラットな関係で学んでいきたい
須田さんは、”ママとコドモのほっこり親子教室 りとるてって”を運営する傍ら、新たに【ゆるっとナチュラル育児の会】を立ち上げます。
「ベビーマッサージ教室では先生と呼ばれ、生徒さんとの間でどうしても上下関係が生まれてしまいます。『一人の母として、様々な人とフラットな関係で学んでいきたい』と思うようになったのがきっかけです」と立ち上げの経緯を話す須田さん。
【ゆるっとナチュラル育児の会】のテーマは「ナチュラル志向の育児」。
アトピーを持つ子供のためや、子育てをきっかけに食生活に気を付けているお母さんたちは増えてきているものの、それでもまだまだ少数派で、得られる情報も少ないそうです。
その様な現状を知り、自然志向の育児情報の交換の場として、須田さんが活動を始めたのが【ゆるっとナチュラル育児の会】です。
「開催しているワークショップや講座は【子育てをもっと心地よく】をコンセプトに、子育てを担うお母さんの『自分は自分で良いんだよ』という自己肯定感を育んでいくのが目的。
講座に来てくださった方々を繋いで、「安心できる場所のきっかけ作りになりたい」という想いで開催しているそうです。
最後にこんなことを話してくれた須田さん。
「昨今では、子育ての不安や悩みがあっても、保健センターなど町の施設には直接相談しに行くのはハードルが高いのが現状だと思います。また保健師の方々も多忙なので、検診の際には、意図せずどうしても言葉が単調になってしまったりして、逆に落ち込む人もいらっしゃるんですよね。そんな方々のお話を、私は聞くことしか出来ないんですが、ワンクッション置いて聞いてあげるようなことをしていきたい。」
これからも、「『利府の一町民』として、みんなとお話しながら、子供たちが戻ってきたくなるようなまちにしていきたい」と優しい眼差しで話してくださいました。
須田さんのブログ・インスタグラムはこちらからご覧になれます。ぜひ覗いてみてください。
ブログ(https://ameblo.jp/little-tette2020/)
インスタグラム(https://www.instagram.com/little_tette2021/)
利府町まち・ひと・しごと創造ステーションtsumikiのHP
(http://rifu-tsumiki.jp/)
(2022.3)
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