MIYAGI

INTERVIEW

先輩移住者インタビュー

掲載日:2022年5月26日
更新日:2023年3月9日

丸森町

丸森町で大切なことを教えてもらいました /西岡恵豊さん

  • 子育て
  • 起業・開業

西岡恵豊さん

宮城県最南端に位置し、北部を貫流する阿武隈川や森林・田園風景など自然豊かな丸森町。
そんな丸森町の中心地にある丸森町役場近くにログハウス風の建物が特徴的なお店【カフェ ペルシッカ】を開業したのは、東京都東村山市ご出身の西岡恵豊さんです。

ご結婚をきっかけに奥様の出身地である宮城県仙台市で暮らし始めた西岡さん。その後、ご夫婦は丸森町へ移住され2016年にカフェを開業しました。ここ丸森町で開業したカフェのことや、現在の暮らしぶりについてお伺いしました。

ログハウス風の建物が特徴的なお店【カフェ ペルシッカ】

 

ノウハウを活かしてカフェ開業へ

2010年に仙台に来て飲食業の企業に勤務していたという西岡さん。「製造や商品開発、コーヒーの焙煎など、幅広い業態をやっていた会社のため、様々なことを勉強させていただきました」と話しますが、当時は丸森町でカフェをやるという構想は無かったそうです。

感染症対策をしっかりとされている【カフェ ペルシッカ】

 

丸森町へ移住したきかっけを伺うと、
「仙台に来た時に妻のお父様から『丸森町に使用していない土地があるので活用してみないか?』とお話があり、その時は保留していましたが、しばらく仙台で生活している間にそれを思い出して、実現してみようと思い改めて妻の父に相談しました。」という西岡さん。
「丸森町に来てから何かやろうと考えていたのですが、町にはカフェが無く、自分が学んで来たノウハウが丸森町のニーズにマッチするかもしれない」とカフェの開業を決めたそうです。

地元の人の声に応えたい

お店を始めてしばらくして、令和元年の東日本台風によって丸森町は甚大な被害を受けます。その際、お店も被災してしまったそうです。
西岡さんは、「お店も沢山の泥に覆われ、乾燥した泥の粉塵が舞ってしまい臭いも酷く体調にも影響が出ました」と当時の事を振り返ります。

「お店の復旧を行う中で、お客様やお世話になっている方々から、『今は大変な時だが、心の拠り所を必要としている方がまだまだいる。今後はあなたが助ける側を頑張ってやってみない?』というお話しを頂きました。自分自身も何か出来ることがないかと考えていたのでさっそく、ボランティアを始めました。」と、自らが被災しながらもボランティア活動を始めたきっかけを教えてくれました。

当時の複雑な想いを語る西岡さん

 

お店の設備がほとんど使用できない状態でしたが、ボランティア活動を勧めてくれた業者さんから「お代はいただきませんので丸森町のために使ってください」とコーヒー豆を提供していただいたり、カップ、サーバーなどコーヒーを淹れるために必要なもの一式を様々な方から支援していただいたそうです。

「これだけ揃っていたらやらない訳にはいかない」と奮起し、コーヒーを提供するボランティアを始めた西岡さん。ボランティア活動をする合間にお店の復旧作業を行っていたそうです。
「お店の復旧作業は業者に全て任せるとお金が掛かるため、床板を剥がすのは業者にお願いし、掃除などは自分自身で行っていました。」と語る西岡さん。
また、「早くに再開出来たのは地元の皆さんからの『頑張ってね』という声掛けのおかげ」とも話してくれました。その事からも西岡さんが地域の方々に慕われているのが分かります。

家族と長い時間過ごせています

丸森町での生活を伺うと「普通に会社勤めをしている方と違う所は、自営業ということもあり一日の大半を家族と一緒にいられることですね。また、仕事をしている間は子供を保育園に預けますが、保育園も近くで歩いて迎えにいけます。本当に一緒にいる時間が長くて(笑)」と嬉しそうに話す西岡さん。休日は平日に出来ないことを一緒にやろうと、子供と公園やショッピングセンターに出掛けているそうです。

家族と過ごす西岡さん

 

地元の方との思いがけないつながりも

ダンスのインストラクターもされているという西岡さん。
もともと、東京や仙台に住んでいた時からインストラクターはやられていて、丸森町でインストラクターを始めたきっかけもカフェだったそうです。

「カフェのお客様に『ダンスの先生が高齢で次の先生を探していたの。やってもらえない?』と声を掛けてもらいました。」と西岡さん。「今まで、ダンスの指導を行っていた方が、90歳のご高齢の先生だったので、歌謡曲を中心にダンスを習っていたそうで、指導を始めるにあたって『どういったのをやりたいですか?』と聞いたら『ちょっと今までと違う感じでやりたい』という要望もあったので今は、J-POPの曲をアレンジした振付で教えています。」と地元の方々との思いがけないつながりを、うれしそうに語ってくれました。

地域の方々に見守られて

「最初、ご年配の方々はカフェに入りづらそうでしたが、今では小学生からご年配の方まで様々な方にお店を利用いただいてます。どの年代の方が来てもゆっくりくつろいでもらえています。」と地域の人たちへの感謝の想いも忘れない西岡さん。
「私たち自身のんびり楽しみながらやっているのですが、そうしたことがお客さんに堅苦しくなく、居心地の良さを感じてもらえることに繋がっているのではと思います。来てくれた方々のことを精一杯考えながら接しています。」と内に秘めた真心を教えてくださいました。
カフェをきっかけに知り合った丸森の方々に「ご縁があった方々は良い人ばかりで感謝しかない」としみじみと話す表情が印象的でした。

また、都会では出来ない【子育て】が出来ているそうで、「お店の開業当時に子供が生まれ、妻が子供をおんぶしながら仕事をしているのを、カフェのお客様が見ているので、丸森の人たちに見守られながら子育てをしている感じですね。古き良き時代の良いところを実現できているのかなと思います。」
そんな丸森町での生活の中でも、驚いたことがあるそうです。
「はじめに丸森町に来た頃に、すれ違う子供達に挨拶をされて驚きました。都会では知らない人には声を掛けないので、大人の自分が会釈だけというのは恥ずかしかったです。」と都会には無い大切なことを教えられたそうです。

そんな温かさがある丸森でカフェを開業してから6年ほど経つ西岡さん。
最後に、今後について伺うと「ビジョンも大事ですが、その日、その日に巡り会う感受性を大切にしたいです。目標やビジョンが強すぎると、それが見えなくなる気がするので作らないようにしています。
ただ、“こうなったらいいなぁ”、“こうなるチャンスに巡り会えたら掴もう”というアンテナは常に張っています。そこは気をつけながら人と接したり、仕事をしています。」と目を輝かせながら語ってくれた西岡さんでした。

西岡さんは、こちらでも情報発信されています。
ぜひ、のぞいて見て下さい。
Facebook(https://www.facebook.com/cafepersikka/
Twitter(https://twitter.com/pelsikka

(2022.1)

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